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2016年09月20日

『君の名は。』レビュー:ご都合主義な展開が多いけれど、とても応援したくなる良映画

素晴らしい映画。
ネタバレ全開でレビューしますね。
未見の方でこの映画に興味がある方は何も情報を入れないですぐ観てしまうことをおすすめします。

高校生の男女が入れ替わる、という設定を理解した段階でもう敬遠しそうな内容で、事実、開始直後のこの入れ替え描写で少しゲンナリしました。
この設定ではリアリティあるようには描けないだろうと思いましたからね。

自分の体が誰かと入れ替わったのでは、と気付いたら少なくともその日は入れ替わった先の人間の日常を過ごそうなんて考えないはず。
学校に行こうなんて考えないだろうし、バイトしようなんて気にもならないでしょう。
半日は茫然自失なんじゃないかな。
ましてや性別まで変ってるわけで。
でもこの映画では入れ替わった事実を割とすんなり受け入れて、入れ替わった先の日常にすんなり適応していく。
もやもやしながら前半は視聴していたのだけれど、物語が進行するにつれてそんなことはどうでもよくなりました。

とにかく絵がキレイで、設定も作り込まれていて、緩急のつけ具合が絶妙なので、グングン物語に引き込まれていきます。
結果、かなり荒唐無稽かつご都合主義な展開のオンパレードなのだけれど、それでも瀧と三葉の二人を応援したくて応援したくてたまらない気になっていきます。
新海監督の過去作を観た人なら、ラストきっとすれ違って終わるんだろうなと考えながら観てると思うのだけど、もうそうならないでくれ、二人を出会わせてやってくれ、ハッピーエンドで終わらせてやってくれ!お願いだ!!そんな風に懇願してしまう自分がいましたからね。
驚きました。

時間軸が3年もずれてるのに黄昏時にはすんなり会えてしまったり、1000万人以上の人間が跋扈する東京の雑渡で二人が割とすんなり出会えてしまったり、口噛み酒を飲んだら死んだはずの三葉とまたすぐ入れ替われたり、今までは相手の名前とかはっきり覚えてたのにクライマックス付近では歩くたびにどんどん相手の情報を忘れていったり、結構都合よく展開する場面があるんですが、そんなことはもうどうでもよくなります。
それ以上に丁寧に描かれた設定と伏線で、隕石のことを知った後くらいからは、もう二人に感情移入しまくってますから。
素晴らしい手腕ですね。これは。
惜しむらくは三葉がお父様を説得する部分でしょうか。あそこは省略せず描いてほしかったですね。
おまえは頭がおかしいから病院に行けとまで言われた父親を説得するのは並大抵ではないでしょうから、何かしらの秘策があったはず。
もしくはおばあ様が協力したのか。
いずれにせよここは描いてほしかったところです。

緩急のつけ具合も素晴らしく、前半ただの入れ替わり学園モノと思わせて、いきなり隕石のくだりで絶望に突き落とし、もしかしたら三葉を救えるかも、ともう一度上げてでも二人は出会えず5年の月日が経ってしまって、ここでかなり視聴者をやきもきさせてからのラストシーン。
いやぁ、ほんと素晴らしかったです。
これを味わうには一切ネタバレせずに事前情報を入れずに観るしかないですね。

そして今作は声をあてている方々も素晴らしいです。
俳優がメインの方もいますがほとんど違和感ありません。
というか、とてもうまい。
特に瀧の神木隆之介君と奥寺先輩の長澤まさみさんは素晴らしかったです。
一切の不自然さを感じませんでしたし、いわゆるプロの声優の方とは違ったオーバー過ぎない芝居でした。

そうそう、口噛み酒を瀧に飲まれたと知った三葉の反応、とても新海監督らしくていいですね。




posted by tom at 04:14| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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