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2015年08月23日

『時をかける少女(2006年アニメ版)』レビュー:鑑賞に忍耐を要する映画

鑑賞に多大な忍耐を要する。
まず声優がひどい。もう本当にひどい。なぜプロの声優を使わないのか。もう下手過ぎて話にならない。
脇役だけでなく主役関連のキャラもこうだと観ているのが辛くなる。

誰が誰を好きだというのがやたら重大ごとのように描かれるのも違和感がある。誰もが高校時代こうだったわけではあるまいに、日々の関心事のレベルが低くて全く共感できない。

ストーリー展開も非常に雑。
主人公の友人である康介が事故を起こしそうになる場面があるが、いくらブレーキが壊れてるからといって、主人公と同じ場所で事故るわけがない。あの急坂で事故るまでブレーキを使わないというのもありえないし。仮にあそこまでブレーキを使わなかっとしても、あんな急な坂なら降り始めた瞬間からブレーキを握るもんじゃないの?普通は。ここまで展開のリアリティを放棄されると全く映画に感情移入できなくなる。サマーウォーズに通ずるものがあるが、SFは何でもありではない。物語の設定は現実世界ではありえないものでも一向に構わないが、決められた設定の中では徹底的に論理的整合性をとるべき。でないと見ている側が細かい突っ込みどころでつまずいてしまってストーリーを楽しめない。

posted by tom at 04:25| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月22日

『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』レビュー:絶望感描写は最高!かなりの出来

全く期待せずに見たらかなり面白かった。漫画は今のところ全巻読んでいるが、特にファンというわけではない。そんな私が見て充分楽しめた。
話題作目白押しの2015年夏の映画で、ターミネーター、ジュラシック・ワールド、ミッション・インポッシブル、進撃の巨人と見てきて、まさかの進撃の巨人が1番の出来。
昨年のるろうに剣心と同様、この荒唐無稽な物語をうまく実写化できるわけがない、そんな期待値の低さが功を奏したのだろうが、それをさっ引いてもダントツで緊張感があった。
4Dでの鑑賞。少し揺らし過ぎな感はあるが、迫り来る巨人と振動効果の相性は抜群。巨人の食事シーンでのミスト効果もとても合う。

以下ネタバレ。

前半30分はほぼ完璧である。巨人が登場して人類を蹂躙し、圧倒的な絶望感を植え付けていく。ここはもうかなりの完成度で、画面に釘付けになった。巨人の登場シーンにも違和感はなく、超大型巨人が空けた穴からわさわさ巨人が入ってくるシーンの絶望感たるや凄まじい。巨人が人類を食す部分も変にぼかすことなく描いていて、巨人の恐ろしさ、容赦のなさがこれでもかと伝わってくる。素晴らしい。

ところが中盤以降、立体起動装置が出てくるといささか失速する。リアリティのない動きで素直に楽しめなくなるのだ。ミカサやシキシマ隊長の登場戦闘シーンも、中盤の最大の見せ場のはずが、動きが不自然過ぎて驚嘆できない。それにありえない登場人物達の行動も減速に拍車をかける。お気に入りのミカサをとられたからと言って突然外へ出て叫び出すエレンも意味不明だし、ミカサはオレのもの的に自慢し出すシキシマ隊長の行動はもっと意味不明だ。さらに壁外のいつ巨人が現れてもおかしくない廃墟で突然エレンを誘惑する人妻の行動も意味不明。こういう到底理解できない行動を登場人物達がとると一気に醒めてしまう。

登場人物の改変で唯一不満なのが、実質的にはリヴァイ兵長であるシキシマ隊長のネーミング。戦闘力の高さや立ち位置から明らかにリヴァイ兵長なわけだから、わざわざ彼だけ名前を変える意味が分からない。素直にリヴァイのままでよかったと思う。
石原さとみ演じるハンジは突き抜けていてよかった。
ミカサがエレンラブでなくなったのは別に問題なし。
でもおそらく次回作でエレンラブになるのだろう。このツンツン具合はその布石なのかもしれないが、頼むからそんなラブコメ要素は入れないでほしい。無理だろうが。

前半のままの勢いで立体起動の動きを工夫したら、歴史に残る作品になっていたかもしれない。



posted by tom at 00:00| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月21日

『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』レビュー:過去作に比べると圧倒的に地味

過去作と比べるとストーリーもアクションも敵も一番地味。イーサンも弱体化してるのかキレがない。あっさり捕まるし、なんか間抜けな印象。

以下ネタバレ。

IMFがCIAと衝突し解散してしまう。イーサンは単独彼をはめたシンジケートを追う。
シンジケートといっても出てくるのは3人くらい。主格は元英国諜報員。最後は彼を防弾の箱に閉じ込めておしまい。
ほとんど対決シーンもなく、最後のご対面まで引っ張っておいて最後はあっさり。

主なアクションシーンは冒頭の飛行機の壁面張り付き、時間が限られた水中でのデータ交換、カーチェイス、バイクチェイス。
序盤の飛行機張り付きは確かにハラハラするが速攻終わる。
バイクチェイスはかなりいい。ものすごいスピード感でトム・クルーズも顔出しで頑張ってる。
これ以外のアクションはパッとせず。

なんか全体的に緩んだ感じ。緊迫感がない。
3>4>5>2>1という感じかな。
4のゴーストプロトコルは前半に限ればダントツで面白い。

posted by tom at 22:27| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月20日

『ジュラシック・ワールド』レビュー:予定調和過ぎて緊迫感なし

予定調和過ぎてで正直がっかり。子供の視聴も想定してるからか、緊張感がほぼない。1作目のジュラシックパークはかなり緊迫していたのだが。

以下ネタバレレビュー。

ジュラシックワールドが開園し、連日超満員。
運営者のクレアは客を呼ぶためにティラノサウルスに様々な遺伝子を追加した最強の恐竜インドミナス・レックスを新たに作り出す。
案の定そんな大それた所業は波乱を呼び、インドミナスは脱走し、追跡の軍隊はあっさり全滅、インドミナスの体当たりで翼竜園に穴が空き、それらが大量に逃げたしたことで園内はパニックになる。
海兵隊出身で飼育係のオーウェンはラプトルを飼い慣らすほどの腕前。
初めは渋っていたもののラプトルをインドミナス追跡の手段にする。このアイディアはなかなかいいと思うのだが、インドミナスに会った瞬間ラプトルはインドミナス側になる。インドミナスにラプトルの遺伝子が入っていたからだというのだが、拍子抜け。犬の遺伝子が強く入ってて、強い者に従ったとかのほうがまだまし。
土壇場の土壇場で結局ラプトルはオーウェン側につき、インドミナスに反旗を翻すも体格が違いすぎる。全くかなわない。蹴散らされるラプトル。それを見て意を決したクレアはティラノサウルスのゲートを開き、ティラノサウルスをインドミナスにぶつける。が、ティラノサウルスをも上回る戦闘力を持つインドミナス、ティラノサウルスは追い詰められ首に噛みつかれそうになるその瞬間、生きていたラプトルの1頭、リーダーのブルーがインドミナスに果敢に衝突する。勢いを取り戻したティラノサウルスとラプトルはインドミナスを追い詰める。最後は血の匂いを嗅ぎつけ水中から突如として現れたモササウルスがインドミナスを水中に引きずりこみインドミナスは絶命する。

恐怖顔担当役としてパークを訪れた兄弟にもフューチャーして彼ら目線でストーリーが進むが、これもありきたりで、この人らは死ななないのね、とタカをくくってしまって緊張感が全くない。お子様向けでもあるから仕方ないのだろう。
ティラノサウルス登場でインドミナスとぶつかるシーンは男の子大歓喜だろうな。
最後のティラノサウルス+ラプトルvsインドミナスという構図はとてもいい。かつての最強キャラと準最強キャラがタッグを組んでより強い新キャラと戦う、というのはドラゴンボール的な王道パタンで、大抵の男の子は心踊る。しかしそれもあまり活かしきれていない。
これは分かりづらい対戦構図のせいである。ティラノサウルスとインドミナスの見た目が似すぎていて、絡むとどちらがどちらか分からないからだ。せめて色を大きく変えるとかしてほしかった。せっかく途中でインドミナスの体色はホワイト、という設定も出てきてるのだから、ティラノサウルスと見分けがつくような色にしたら、最終決戦ももっと盛り上がったろう。
最後の最後で全て持っていくモササウルスが最強か。ものすごくデカイワニみたいな感じで水中からバクッとインドミナスの首に食らいつき、水中に引きずりこむ。

残酷描写もほとんどなく子どもでも鑑賞可能。その分強烈なスリルを求める大人の鑑賞には辛いものがあるが。
posted by tom at 16:47| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月19日

『ターミネーター:新起動/ジェニシス』レビュー:設定の雑さが足を引っ張る残念な出来


ストーリーと設定の雑さが足を引っ張っている残念な出来。
一つ一つのアクションはいい。迫力もあるし手に汗握る。
シュワルツェネッガーをはじめとする俳優陣の演技もいい。
音響もド迫力だ。
でもストーリー展開と設定がダメダメで心の底から楽しめない。
2がかなり完璧に近くそれと比べるのは酷なのだろうが、それにしても今回のストーリーは突っ込み所が多すぎる。
前半は楽しめる。特に最初の世界が核ミサイルで崩壊するシーンなどとてつもない迫力だ。
しかしストーリーが進行するにつれ、緊迫感はなくなり粗ばかりが目立つようになる。
アーノルド・シュワルツェネッガーのターミネーターが見れたらそれで満足、細かいことは気にしない!という人なら文句なく楽しめるだろうが、冷静に一つの映画として見ると突っ込み所が満載である。

以下ネタバレ全開で突っ込み所を羅列する。

敵がなぜか戦闘力を抑えている
これが一番の不満。旧作ターミネーターは敵が問答無用で持てる力を全て発揮して主人公たちを殺しにきていた。特に2のそれは素晴らしく、その迫りくる恐怖がかつてないほどの緊迫感を生んでいた。
それが今作ではなぜか殺せるシーンで主人公たちを殺さない。T1000がカイル・リースに迫るシーンもカイルはさしたる危機を迎えることもなくT1000から逃げおおせている。自動車並の速度で走れて、左右の手を刃物へ自在に変えられるT1000ならば、逃げるカイル・リースに追いつきあっさり殺すことが可能なはずだ。
極めつけは今作最強の敵であるスカイネットと融合したジョン・コナー。T1000をも上回るその戦闘力を発揮すれば、サラ達を葬ることなど造作もないはずだ。バスに乗って逃げるサラ達に迫るときも、わざわざバスの下に潜ってブレーキを切断したりと割と地味なことをしているが、そんなことをせずとも機銃関連は効かないし、磁力パンチだって一撃必殺ではないのだから、バスに進入してさっさと刺し殺せばいいのに、なぜかそうしない。T800ともなぜか殴り合ったりして本気で倒そうとしない。本気を出せば瞬時にかたがつくはずだ。事実、最後に本気を出した際はT800の片腕をあっさり切り落としている。はじめからその力を出せばいい。サイバーダイン社での戦闘シーンでも、サラに追いつき首に手をかけながらなぜか殺さない。T800が爆弾のスイッチに手をかけた後なら分かるが、殺すつもりならばさっさと殺せるはずである。
このようになぜか敵が手加減をするから、全編を通じて全く緊迫感がない。

T800が頑丈過ぎる
これも緊張感を落とす大きな要因。今作ではシュワルツェネッガー演じるT800はほとんど不死身である。高速で移動するバスから落とされようが、ミサイルよろしくヘリから別のヘリに突っ込みそのまま墜落しようが、致命的なダメージは負わずに復活する。過去作を見た人ならT800ってこんな丈夫だったっけと誰もが思うはずである。ヘリのシーンではあんな衝撃を受けたらバラバラになってもおかしくないし、少なくとも表皮部分は全部溶け落ちているはずである。

敵の意図が不明
スカイネットは何がしたかったのだろう。過去作はこれが単純明快で、とにかくジョンやサラを殺そうとしていた。それ以外になかった。今作ではわざわざ正気のジョンのふりをして2人に近づいたりしている。殺すつもりなら会った瞬間に殺せばいい。もしサラやカイルを懐柔し、スカイネット破壊を阻止したかったのであれば、もう少し賢く2人を説得するシーンを描けばよかった。

なぜか敵にとどめをささない
最後のサイバーダイン社での戦闘シーン。T800が投げた鉄片によりジョンと融合したスカイネットは足止めされるが、ジョンを放置したまま3人は先へ進む。こんな脅威を放置して先に進むなんて信じられない。後で迫り来るに決まっているのだから、動けないこの瞬間にお得意の磁力パンチで完膚なきまでに叩き潰せばいい。なのになぜかそれをしない。磁力パンチではとどめをさせないのか?だとしたらそうした描写があってもいい。こんな危険な最強の敵を足止めできたのに何もしないことに違和感たっぷり。

なぜかバージョンアップするT800
スカイネットと共に崩壊したかに見えたT800が液体金属版になって返ってくる。なんで?誰がそんなことを?そうしたストーリー展開にしたいならせめてT800自身が予備電源か何かで自らをバージョンアップするシーンを数秒でもいいから描いて欲しかった。サイバーダインの研究所にいたのだから場所はばっちりなはず。

無用な伝言を自身にするカイル
カイル・リースが幼少期の自分にジェニシスがスカイネットであることを伝言するシーン。この時間軸ではすでにスカイネットは破壊され、将来スカイネットは起動しないはずだからその伝言は意味はなさないのではなかろうか。何のための伝言なのか甚だ不明である。

平行時間軸(パラレルワールド)を許容したことによるパラドックス
今作ではパラレルワールドがいくつもあるという設定を許容している。曰く未来に大きな影響を与える出来事が起こると時間軸が分岐し、パラレルワールドができるらしい。この設定が細かく説明されていないので想像の域を出ないが、未来から過去へタイムトラベルし、過去の大きな出来事を起こさなくすると、分岐した時間軸により生まれたパラレルワールドは消滅するのだろうか。
消滅するのだとすると、長大な時間軸の中で時間軸の分岐などそれこそ無限にあるだろうから、自分たちの生きるこの時間軸もまたいつ根元から消滅するか分からないわけで、(第二次世界対戦を阻止するためのタイムトラベルとか、もっと遡ってイエスの処刑を阻止するタイムトラベルが起こってもおかしくない)この戦いそのものが無意味な気がしてならない。
消滅しないのだとすると、仮にこの時間軸でスカイネットを出現させないことに成功したとしても、スカイネットが支配する世界が存在する時間軸から延々と刺客がこのタイミングにタイムトラベルで送られてくるわけで、今回のスカイネットへの勝利はさらにもっと全くの無意味になってしまう。いずれにせよ、パラレルワールドを許容してしまうと、スカイネットとの戦闘に勝とうが負けようがどっちでもいいことになってしまう。この手のパラドックスはターミネーターシリーズに限った話ではなく、タイムトラベルもののSFにはついてまわる話なので、緊迫感をなくしてしまう突っ込みどころよりは許容できるのだが。

このように種々の突っ込みどころがあるために、今作は素直に楽しめなかった。
でもそれは決してつまらないということではなく、期待値の高さの裏返しなのである。
ストーリー上の細かい突っ込みどころはいいから、せめて敵をもっと無機質に描き、単純明解にただただ主人公達を殺すために全力で迫ってくる、主人公達も全力でそれを阻止する、そうして2時間極上のスリルを味わわせてくれればターミネーターとしてはそれでよいのである。そうした原点回帰は今の時代の脚本では難しいことは承知しているが、次回作に期待しないわけにはいかない。

posted by tom at 13:50| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月04日

FXはゼロサムゲームだから勝てない、は大きな誤り

どこの世界でも出展と論拠は不明だがまことしやかに語られる定説のようなものがある。

FXの世界でいえば、「FXはゼロサムゲームなので勝てない」というものがある。
これは割と色んな人が言っている(「FX ゼロサム」で検索するとよく分かる)。
だが、この説は大きな誤りである。
今日はそのことを述べたいと思う。

そもそもFXはゼロサムゲームではない。
ゼロサムゲームではないが、仮にゼロサムゲームであるとより厳しめの仮定をしたところで、ゼロサムゲームは勝てない、というのは一般的には誤りである。
なぜ誤りかといえば、ゲームに参加しているプレイヤー全てがゲームにおける利益を追求しているとは限らないからである。
FXの為替市場でいえば、ゲームに参加しているプレイヤーのうち、為替差益による利益を追求していないプレイヤーがいる。(そしてこのプレイヤーには為替差による損益の概念がない場合が多く、ゆえにFXはゼロサムゲームではない)
いわゆる実需筋というものである。(反対に為替差益による利益を追求しているプレイヤーを投機筋と呼ぶ)
通貨交換を必要とする企業や個人、自国通貨のレートを調整する役割を担う各国の中央銀行などがこの実需筋にあたる。
そしてここが重要なポイントだが、下記の書籍によると、為替市場における取引のうち、実需筋の占める割合は6割にも昇るということである。


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これまたよく出てくるFX界隈の定説に、「実需筋と投機筋の割合は2:8」というのがあるが、これも根拠がなく、取引量ベースでみると、上記書籍のような割合になるということである。

これは何を意味するのか。
為替市場においては6割の取引は為替差益を得ようとして行われている取引ではない。
つまり、この6割の取引は非効率であり、残り4割の取引でこの非効率性を突いた取引をすれば、FXにおいて利益を残すことは十分可能だということである。
もちろんこうした非効率性を突くためにはそれなりに相場のクセを知る必要があるが、取引量に占める実需割合から見るに、株式投資における投機的取引よりはFXにおける為替差益を狙ったトレードのほうがより勝率が高いのではないかと考えるのは自然なことだろう。(株式市場においては利益を追求しない取引はごく少量であると考えられるため)
為替市場は株式市場に比べてよっぽど非効率な市場なのである。

以上のことから、「FXはゼロサムゲームだから勝てない」というのは全くの誤りであると言える。
利益を出すことを考えていないプレイヤーの存在を全く忘れているからだ。
しかも全取引量の半分以上がそういった実需に基づいた取引なのだ。
そういったことを一切考えに入れずに「FXはゼロサムゲームだから勝てない」と言い切ってしまう人々は、おそらく、すっぱい葡萄心理による行動で、そうした心理から出た行動であるが故に自らの論理が破綻していることに気付かないだけなのだろう。



posted by tom at 06:02| Comment(0) | FX | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月02日

解雇自由化こそが日本活性化への道

日本では企業は容易に正社員を解雇することができない。

このことが日本経済に、日本社会に、極めて大きな影を落としている。

容易に解雇できないから、企業は採算のとれなくなった部門を一気に閉鎖、ということができない。
何とも愚鈍な経営にならざるを得ない。
結果、日本の企業は新規分野への参入に二の足を踏まざるを得ない。
容易に撤退できないからだ。

さらに問題なのは、容易に解雇できないので、雇用の流動性が著しく低くなり、一度得た正社員という立場が既得権化し、人々がそれに固執するようになることである。
そうなるとますます雇用が固定化し、正社員になれなかった人間はその階層に固定化されてしまう。
本来であれば正社員でなくとも、仮に職に就いていなかったとしても、セーフティネットのしっかりしている日本においては、それが即生命をおびやかす事態にはなりにくいのだが、日本という国の特殊性で、きちんとした職についていなければ人間として劣っているような感覚を持ってしまう。
そしてそれが不幸な自殺を生む原因になっている。
日本特有のものすごく不快なこの同調圧力のせいで、日本社会はなんとも生きにくいものになっている。
本当はその企業で働きたくないが、一回手にした正社員という地位を手放したらもう二度と手に入らない、そう思ってその地位にしがみついて働いている人も多いだろう。
そうした人間が企業で革新的な成果を生み出せるとは到底思えない。
本人にとっても企業にとってもそういった人間には辞めてもらったほうがいいのである。

そこで出てくるのが解雇の自由化である。
解雇要件の緩和、という案も出ているが中途半端で、もう経営者の自由に解雇できるくらいでいいだろう。
そうすることで一番期待できる効果は、正社員でない状態、職に就いていない状態というのが何も珍しいことではなくなる、ということだ。
これが日本という社会をより生きやすい国にするために一番大きい要素になる。
おそらく失業率はもっと上がるだろう。アメリカを優に通り越してヨーロッパ諸国並みの10%、15%までいくかもしれない。
でもそれでいいのである。
この世界一と言っていいほど成熟した現代の日本という国において、労働可能人口の95%以上の人間がフルタイムで働いているなど、そちらのほうが異常である。
週5で1日8時間以上働く、こんな経済成長真っ盛り時代と同様の労働スタイルはそろそろ転換期に差し掛かっている。
正社員でない状態が珍しい状態でなければ、無理してその地位に固執する必要もないし、数年働いて数年休み、また必要になったら働くという、より人間らしいフレキシブルな働き方も可能になる。
一度社員として雇われたら40年は働く。刑務所ではないのだから、こうした働き方のほうが異常だと気付くべきである。

こうした議論をしていると必ず出るのが、解雇を自由化したら、労働者が使い捨てにされる、とか解雇された人間の家族はどうなる、とかそういったことを言い出す人がいる。
そういった人は大きな勘違いをしている。
そもそも企業は利益を出すのが目的であって、誰かの雇用を保障する義務など負っていないのだ。
労働者が使い捨てにされるというが、有能な経営者であれば人材に投資して、有用な人材ほど社内に残ってもらうよう画策するはずだ。無能な人材はすぐに解雇されても全く問題がない。そんな人を雇い続ける義務が企業にあると考えるほうが間違っている。
もし仮に人を雇っては短期間でどんどん切るような経営者がもしいたとすれば、すぐにそういった企業は淘汰されるであろうから問題ない。
つまりより市場の自由に任せるべきということである。

解雇自由化はぜひ早急に導入してもらいたいが、こうした話題には論理的思考を働かせず感情的に拒否する人が多くてなかなか難しいだろう。
よほど政治的基盤が盤石でなければ、どの政党も手を出せないのではないか。
解雇自由化が実現すれば本当に必要な労働だけが残り、雇用の流動性が増して労働者はより自由に働けるようになる。解雇が自由にできるということは、企業は業績に応じて積極的に人員を増減させるだろうから、採用の機会もまた増えるということになる。雇用の流動性が高まれば、正社員などという地位に固執する必要もなくなる。もちろん能力に応じて全く職にありつけない人もいるだろう。しかしそれは本来であれば自己責任なのであって、資本主義社会に生きている限りにおいては能力の多寡に応じて収入が変わってくることは当然のことなのだ。どんなに能力がなくても、単純なアルバイトくらいは務まるだろうし、最後の最後のところでは生活保護というセーフティネットがあるのだから、何も恐れることはない。
反対する理由が全く思い当たらないが、それでもアレルギー的に反応してしまう労働者は多いのだろう。
非常に困ったことではあるが。


posted by tom at 21:15| Comment(0) | 思考 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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